十五、宗門が聖教新聞などで非難されているのは、
宗門が本当に悪いからではないか





　宗門は、創価学会が現在さかんに行っている僧侶や法華講員への低俗（ていぞく）な個人攻撃（こうげき）や人身（じんしん）攻撃に対して、一々取り合うつもりはありません。
　なぜなら、あまりにも低俗で愚劣（ぐれつ）な創価学会の言い掛（が）かりにたいして、宗門がまともに相手にするならば、それこそ「狂人（きょうじん）走れば不狂人も走る」（広辞苑岩波書店）のそしりを免（まぬか）れないからです。
　ただし、法義や宗史（しゅうし）など信仰の根幹にかかわる宗門への誹謗（ひぼう）や、創価学会の邪義（じゃぎ）・邪説（じゃせつ）の一々に対しては、宗門は道理を尽（つ）くして明快（めいかい）に破折（はしゃく）を加えています。
　特に創価学会は、御法主日顕上人猊下（げいか）に対して口をきわめて誹謗中傷（ひぼうちゅうしょう）を繰（く）り返しています。これは、御法主日顕上人猊下を貶（おとし）め、血脈（けちみゃく）の尊厳（そんげん）を傷（きず）つけて、会員に宗門への怨念（おんねん）を植えつけるための悪らつな謀略（ぼうりゃく）報道であり、捏造（ねつぞう）による誹謗（ひぼう）以外の何ものでもありません。
　法華経の『勧持品（かんじほん）』には、 　「濁劫悪世（じょっこうあくせ）の中には　多く諸（もろもろ）の恐怖（くふ）有らん　悪鬼（あっき）其（そ）の身に入（い）って　我を罵詈毀辱（めりきにく）せん　我等（われら）仏を敬信（きょうしん）して　当（まさ）に忍辱（にんにく）の鎧（よろい）を著（き）るべし」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（法華経３７７頁） とあり、末法において法華経を信仰する者は、悪心に満ちた妨害（ぼうがい）者によって、罵（ののし）りや辱（はずかし）めを受けるが、正法を信ずる者はそれを堪（た）え忍（しの）ぶべきであると説かれています。
　日蓮大聖人は『開目抄（かいもくしょう）』に、この経文を引かれて、 　「今の世（よ）を見るに、日蓮より外（ほか）の諸僧、たれの人か法華経につけて諸人（しょにん）に悪口（あっく）罵詈せられ、刀杖（とうじょう）等を加（くわ）へらるゝ者ある。日蓮なくば此の一偈（げ）の未来記は妄語（もうご）となりぬ」（御書５４１頁） 　と仰せられ、法華経の予言どおりに悪口・刀杖の大難（だいなん）を受けられたのは大聖人お一人であると御教示されています。
　すなわち、日蓮大聖人は、御自身に何の過失（かしつ）もないにもかかわらず、法華経を弘めたというだけの理由で、悪口罵詈の難や刀杖瓦礫（がりゃく）の難を受けられ、そのうえ二度の流罪（るざい）にも遭（あ）われたのです。
　現在、創価学会が宗門を連日、非難攻撃（こうげき）しているのは、創価学会の謗法（ほうぼう）を宗門が毅然（きぜん）として指摘（してき）し、厳（きび）しく破折（はしゃく）を加えているからにほかなりません。
　「学会から非難されるのは宗門が悪いからだ」というあなたの言い分は、法華経に説かれる末法予証（よしょう）の経文に疎（うと）く、日蓮大聖人の御化導（けどう）をまったく理解していないところに起因（きいん）しているというべきです。