十一、宗門や僧侶の悪口をいってしまったので、
いまさら脱会できない





　いかに創価学会の指示に従（したが）ったからといっても、正法を護持（ごじ）する宗門や僧侶を誹謗（ひぼう）した罪（つみ）は非常に深いものであり、その意味であなたは大きな過（あやま）ちを犯（おか）したというべきです。
　日蓮大聖人は、 　「人の地（ち）に依（よ）りて倒（たお）れたる者の、返（かえ）って地をおさへて起（た）つが如（ごと）し」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（法華初心成仏抄（ほっけしょしんじょうぶつしょう）　御書１３１６頁） と仰せられ、正法に背（そむ）いた者は、正法を受持することによって、初めて罪を消滅（しょうめつ）させることができると御教示（きょうじ）されています。
　今までの正法誹謗の罪を消滅するためには、あなた自身が速（すみ）やかに、日蓮大聖人の御当体（ごとうたい）たる本門戒壇（かいだん）の大御本尊を信じて正統の血脈（けちみゃく）に随順（ずいじゅん）し、懺悔滅罪（ざんげめつざい）の心をもって信心修行に励（はげ）まなければなりません。
　あなたは、「宗門や僧侶を誹謗してきたので、いまさら日蓮正宗の信徒になれないのではないか」と思っているようですが、そのような心配（しんぱい）はいりません。あなたが心から懺悔し、正法による成仏を願うならば、日蓮正宗の僧俗は快（こころよ）く迎（むか）え入れてくれるでしょう。
　なお御書の中には、初め大乗（だいじょう）仏教を誹謗した小乗（しょうじょう）の論師（ろんし）・世親菩薩（せしんぼさつ）が、のちに改心（かいしん）して大乗教に帰依（きえ）したとき、兄の無著（むじゃく）菩薩から、罪を滅（めっ）するためには「汝（なんじ）其（そ）の舌（した）を以（もっ）て大乗を讃歎（さんだん）せよ」と諭（さと）されたことが説かれています。
　日蓮大聖人は『光日房（こうにちぼう）御書』に、 　「小罪（しょうざい）なれども懺悔（さんげ）せざれば悪道（あくどう）をまぬかれず。大逆（だいぎゃく）なれども懺悔すれば罪きへぬ」（御書９６２頁） と仰せられています。
　あなたが犯（おか）した正法誹謗の罪も、正法を受持し、心から懺悔して唱題・折伏を行ずるとき、初めて消滅させることができるのです。