第三章　『ニセ本尊』について

Q２５、「『ニセ本尊』に功徳がない」ということは、学会員が拝んでいる従来の御本尊には功徳があるということですか。

　

　三宝を誹(ひ)謗(ぼう)する謗法団体となった創価学会に所属している人は、従来の御本尊でも功徳は積めません。

　従来の御本尊は正しい血脈のもとにまさしく仏力・法力が具わっており、御法主上人の御指南に従って正しく信仰をすれば、功徳があることはいうまでもありません。

　しかし、従来の御本尊であっても、拝む人が血脈付法の御法主上人を誹謗するならば、四力（仏力・法力・信力・行力）が合せず、功徳はありません。まして何よりも『ニセ本尊』を作るほどの謗法団体になった学会に所属していては、絶対に功徳はありません。かえって、拝むほどに罪業を積み重ねることになります。さらには今までの信心による一切の功徳が消えてしまうことを恐れるべきです。

　「信心の血脈なくんば法華経を持(たも)つとも無(む)益(やく)なり」（御書五一五頁）とは、このことです。

　

　解　説

　平成五年に創価学会が『ニセ本尊』を濫(らん)造(ぞう)して以来、多くの創価学会員が、真正の御本尊を御不敬し、『ニセ本尊』に取り替えてしまいました。その三宝破壊の魔の所業の結果、多くの会員が心身に変調を招き、生活苦に喘(あえ)ぎ、果ては生命の危機に瀕するなど、不幸の現証に苦しんでいます。

　そのような会員の惨状を見て、「学会の本尊は恐ろしい」と思っているのか、『ニセ本尊』を拝んでいない会員が存在します。こうした会員に『ニセ本尊』を破折する話をすると、「自分は御本尊を替えていない等と主張することがあります。「学会が御本尊を替えたことが悪いことだとしても、自分は御本尊を替えていないから間違っていない。故に自分には破折されるいわれはない」という理屈を主張しているようです。

　しかし、当宗の三宝義を蔑(ないがし)ろにしている創価学会に所属したままでは罪業を積み重ねるばかりで、たとえ総本山より御下付された御本尊を拝しても功徳を積んでいくことはできません。

　なぜなら、『真言見聞』に、

「凡(およ)そ謗法とは謗仏謗僧なり。三宝一体なる故なり」（御書　六〇八㌻）

とある通り、仏法僧の三宝は御内証において一体ですから、僧宝である御法主上人に対する誹謗は、そのまま本門戒壇の大御本尊を誹謗することに繋(つな)がるからです。

　第九世日有上人は、『化儀抄』において、

「手(て)続(つぎ)の師匠の所は、三世の諸仏高祖已来代代上人のもぬけられたる故に、師匠の所を能(よ)く能く取り定めて信を取るべし、又我が弟子も此くの如く我に信を取るべし、此の時は何れも妙法蓮華経の色心にして全く一仏なり、是れを即身成仏と云うなり」（日蓮正宗聖典　九七四㌻）

と、時の御法主上人のもとには唯授一人の血脈相承によって、日蓮大聖人の御内証が存しており、そこに対する尊信の念、師弟相対の信心があってこそ、信心の血脈が流れ通い、四力が成就して即身成仏が叶う旨を仰せられています。

　また、かつて池田大作は、

「御法主上人猊下こそ経文に説かれている遣(けん)使(し)還(げん)告(ごう)のお立場、すなわち大聖人様と拝してお仕え申し上げていくことでありました。これが唯一の学会精神であります」（会長講演集　四・一四五㌻）

と述べていましたが、その「唯一の学会精神」をかなぐり捨てた現在、正法外護の団体であった創価学会から変節し、三宝破壊の団体と成り下がったことは自明です。

　創価学会が出版した『御書辞典』の「与同罪」の項には、

「よどうざい（与同罪）同じ罪を共に受けること。与は與の意で、共にすること。一般にいう共犯罪にあたる。仏法では、正法誹謗の人を供養したり、またその非をいましめることを怠(おこ)たれば正法誹謗の者と同じ罪を受けることになる」

とあります。したがって、いくら総本山より御下付された御本尊を拝んでいても、創価学会の三宝破壊の所業を知っていながら退会することなく会員のままでいるならば、同じ罪を受けることになるのです。

　一日も早く創価学会から説会し、与同罪を免(まぬが)れて、即身成仏の大直道を、地涌の同志と共に歩んでまいりましょう。