第二章　創価学会の本尊観

Q１９、なぜ学会で授与する本尊が『ニセ本尊』なのですか。

　

　例えば、精巧(せいこう)なカラーコピーの機械で、紙(し)幣(へい)をコピーして「お札(さつ)」を作製するとします。いかに本物の「お札」と見分けがつかなくても、そのコピー札は「ニセ札」であり、それを使えば法的に罰せられます。

　なぜかといえば、

　　①正式な政府の許可がなく、

　　②日本銀行から発行されたものではなく、

　　③自分で勝手に作ったものだからです。

『ニセ本尊』はこれと全く同じ道理です。

　　①御法主上人の許可を受けず、

　　②総本山から下付されたものではなく、

　　③学会が勝手に作製したものだからです。

　学会では「自分たちが和合僧団だから、その資格がある」と主張しますが、一体その資格は、どなたから受けたのでしょうか。御歴代上人の中で、創価学会に相承された方などおられません。もし「広布を願う一念があれば資格が備わる」などというのならば、誰でもいつでも勝手に本尊を作ることができることになり、大聖人の仏法は混乱し、滅亡してしまうでしょう。

　ニセ札は法律で罰せられますが、『ニセ本尊』は仏法破壊の大罪として、必ず仏罰をこうむるのです。

　

　解　説

　創価学会では、日蓮正宗の信仰から離れ、御歴代上人も否定し、血(けち)脈(みゃく)相(そう)承(じょう)も否定しておきながら、日蓮正宗の御歴代上人であられる第二十六世日寛上人書写の御本尊の相(そう)貌(みょう)から、学会にとって不要な授(じゅ)与(よ)書(が)き等を削除し、大量にコピーしてばらまいているのです。これを『ニセ本尊』と呼ぶのです。

　そもそも、池田大作は日蓮正宗からの分離独立を望んでいたのであり、それは実際に宗門より破門された際にも、

「魂の独立記念日」（聖教新聞　平成三年十二月二日付）

などと喜んでいたことからも判ります。

　しかしながら、創価学会は宗教の根幹となる御本尊を持っていません。創価学会が主張する大聖人の仏法は、すべて日蓮正宗より盗み真(ま)似(ね)て作ったニセモノなのです。

　このことは、かつて池田大作自身が、

「日蓮宗身延派にあっても、南無妙法蓮華経の題目を唱えている。御書もある。経文も、法華経の方便品、寿量品等を読経している。また、もと正宗の僧侶であった『正信会』も、御法主上人の認(したた)められた御本尊を拝しているし、読む経文も唱える題目も、われわれと同じである。外見からみればわれわれと同じようにみえるが、それらには唯授(ゆいじゅ)一人・法(ほっ)水(すい)写(しゃ)瓶(びょう)の血脈がない。法水写瓶の血脈相承にのっとった信心でなければ、いかなる御本尊を持(たも)つも無(む)益(やく)であり、功徳はないのである。すなわち『信心の血脈なくんば法華経を持つとも無益なり』なのである」（広布と人生を語る第八巻　二二八㌻）

と述べていたように、本来、創価学会自体も日蓮正宗の血脈に則(のっと)ってこそ、初めて信仰団体として存立ができたのです。

　そこで、悪知恵を絞(しぼ)って作り出したのが、所謂(いわゆる)『ニセ本尊』なのです。この『ニセ本尊』によって、新会員を組織に縛り付け、すべての学会員を日蓮正宗から退転させるという、悪辣(あくらつ)な意図が存するのです。会員一人ひとりの幸せや成仏など全くお構いなしということが判ります。

　創価学会の『ニセ本尊』が大謗法の『ニセ本尊』である理由を、もう少し詳細に述べると、

　①「三宝が欠如している」

　②「魔性・魔心が入っている」

　③「無許可・泥棒である」

　①「極悪非道である」

　⑤「唯物形骸の産物である」

　⑥「勝手に変造したものである」

　⑦「日寛上人に背逆している」

　⑧「自語相違・矛盾している」

　　（創価学会の偽造本尊義を破す　一七〇㌻趣意）

となります。

　これらの理由から、創価学会の『ニセ本尊』は、明確に大聖人の仏法を破壊する『ニセ本尊』であると断ずることができます。

　私たち法華講員は、創価学会の謗法の根源である『ニセ本尊』について、徹底的に破折し、もって学会員一人ひとりを邪教の謗法から救済して、かつまた、仏国土実現に向け、来たる平成二十七年・第二祖日興上人御生誕七百七十年の佳節には、法華講員五十パーセント増をめざして、精進してまいりましょう。