十三、創価学会の組織体制について




　　①「創価学会は常に民衆の側に立つ宗教団体である」
　創価学会では「民衆のため」「庶民の味方」などという言葉を好（この）んで使い、創価学会が、あたかも民衆の側（がわ）に立つ集団であり、庶民（しょみん）の味方であるかのように印象づけています。
　しかし創価学会は、この言葉の意味をときによってすり替えています。
　それは、宗門やマスコミなどに対して創価学会そのものを「民衆」とする場合と、「民衆を守る創価学会」というように、創価学会と民衆を区分し、民衆のうえに創価学会を位置づける場合とに使い分けているということです。
　したがって、「民衆の側に立つ」などは、創価学会の権威（けんい）主義体質をカムフラージュし、会員を誑惑（おうわく）するための主張なのです。
　創価学会の実態（じったい）を見るならば、会員からさまざまな名目で寄付金を搾取（さくしゅ）し、選挙のときには会員をＦ取りにかり立て、会員の自由な発言を抑制（よくせい）する創価学会こそ、会員のうえに君臨する悪（あ）しき権威そのものといえます。
　組織の首領（しゅりょう）である池田大作も、称号（しょうごう）や勲章（くんしょう）をあさり、会員の「永遠の指導者」を気（き）どっていますが、この姿は権威権力に執着（しゅうじゃく）し、会員を見下（みくだ）している何（なに）よりの証拠（しょうこ）です。
　なお創価学会では、宗門が民衆を隷属（れいぞく）させる権威の象徴（しょうちょう）であるかのようにいいますが、日蓮正宗の信仰は凡夫（ぼんぷ）僧であられる日蓮大聖人を御本仏と仰ぎ、末法の衆生を救済することにその目的があるのですから、まさに民衆の仏法そのものといえます。
　また、僧侶と信徒の間に役割や立場における秩序（ちつじょ）はあっても、人間性や信仰のうえからは、上下・差別はまったくありません。
　日蓮正宗の僧俗は、大御本尊を尊崇（そんすう）し、血脈（けちみゃく）に随順（ずいじゅん）して自行化他（じぎょうけた）の信仰に励（はげ）んでいますが、これは仏法を深く尊信（そんしん）する一念の発露（はつろ）であり、創価学会がいうような権威によるものではないのです。
　
　　②「創価学会には日本を動かす力があり、国民から信頼されている」
　創価学会を支持母体（ぼたい）とする公明党は、日本の政治のキャスティングボートを握（にぎ）っているなどと有頂天（うちょうてん）になっているようですが、それは政党としての確（かく）たる主義主張ももたず、ひたすら政権党にすり寄（よ）るという、「コウモリ政党」なればこその技（わざ）です。したがって、その実態を知る人は皆、公明党に対して大きな危惧（きぐ）を抱（いだ）いていることはたしかです。
　今や政治の腐敗（ふはい）は誰もが認めるところであり、国民の政治不信は根深く、政治に対する期待も関心も希薄（きはく）となっています。
　この国民の政治離れが、選挙の投票率の低下現象（げんしょう）となり、これによって固（かた）い組織票（そしきひょう）をもつ公明党の得票率が高くなっているのです。
　したがって、公明党が政権与党（よとう）に加わっているからといって、大多数の国民から支持されているわけではありませんし、まして創価学会が国民・大衆から信頼されていることにはなりません。
　日蓮大聖人は『災難対治抄（さいなんたいじしょう）』に、 　「若（も）し国王あって我が法の滅（めっ）せんを見て捨（す）てゝ擁護（おうご）せざれば○其（そ）の国の内（うち）に三種の不祥（ふしょう）を出（いだ）さん」（御書１９３頁） との経文を引用され、為政（いせい）者が邪教に帰依（きえ）し、正法を擁護（ようご）しなければ、国内に穀貴（こっき）・兵革（ひょうかく）・疫病（えきびょう）の不祥事（ふしょうじ）が起き、国民を苦しめると説かれています。
　この日蓮大聖人の御教示からも、創価学会・公明党が政治権力を握（にぎ）り、一国の行（ゆ）く末（すえ）の舵（かじ）取りをすることは、日本の将来に大きな災（わざわ）いをもたらす元凶（げんきょう）となることが明かです。
　
　　③「創価学会は完璧な組織である」
　かつて池田大作は、 　「経文通（どお）りの難を、創価学会ほど受けている団体はない」（大白蓮華　平成三年十月号三五頁）
　「将来（しょうらい）（中略）経文が、また仏が出て説かれるときには『創価学会仏』という仏の名前で出る」（巻頭言・講義集三ー九六頁） といって、創価学会という組織が、あたかも仏の当体（とうたい）であるかのような指導をしていました。
　このために、創価学会員の中には、「組織に功徳がある」といって組織そのものを信奉（しんぽう）している人が数多くいます。これらの人々は、その理由として、「学会は完璧（かんぺき）な組織だから」といいますが、「完璧な組織」とはどのような意味なのでしょうか。この意味を具体的にいえば、「理念（りねん）と実践が完璧な組織」と「機構（きこう）と運営が完璧な組織」という二つが挙げられます。
　まず、「理念と実践が完璧な組織」についていえば、創価学会は日蓮大聖人の仏法を広宣流布することを理念とし、その実現のために学会活動の実践を推進（すいしん）するとしています。
　しかし、創価学会は日蓮大聖人の仏法に背反（はいはん）しており、広宣流布という理念がすでに日蓮大聖人の教えとは異質（いしつ）のものになっています。したがって、その実践も日蓮大聖人の仏法とは大きくかけ離れたものであり、会員がいかに学会活動に励（はげ）んでも功徳などないのです。その意味で創価学会は、決して「完璧な組織」ではありません。
　次に「機構と運営が完璧な組織」については、古来（こらい）、人間が作り上げた組織を人間が運営する以上、完璧であるなどということは絶対にあり得ません。
　創価学会の機構は、徹底（てってい）した上意下達（じょういかたつ）・役職偏重（へんちょう）によって運営されており、一般会員の自由な組織批判（ひはん）などは一切（いっさい）許されません。また、会員を指導すべき立場の大幹部が、さまざまな事件を起こして世間を騒（さわ）がせていることも事実です。
　このような閉塞（へいそく）的な、しかも問題の多い創価学会が、「完璧な組織」であるはずはありません。あなたが創価学会を「完璧な組織」と信じ込んでいるのは、洗脳（せんのう）による妄想（もうそう）にすぎないのです。