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大白法・平成２０年９月１６日（第７４９号より転載） 信行を磨く (129)
「本覚の楽しみ」折伏誓願の成就を！
安沢淳栄御尊師
『立正安国論』正義顕揚七百五十年の大佳節を三カ月余に控える時節となりました。日蓮大聖人様は、
とお示しになられていますが、大聖人門家の私たち僧俗にとっても、折伏弘通こそ生涯最大の使命と大願であります。
皆様には御法主日如上人猊下から賜った、
との御指南に副い奉るために、懸命の闘いを展開されていることと存じます。
「躍進の年」も佳境にして、総仕上げの段階に入りました。大佳節を目前に控えた今こそ、御法主日如上人猊下御指南のごとく、
をして、強い情熱と勢いのある大折伏戦を展開し、全国全支部が必ず誓願を成就して、明年は講中全員が手を携え、嬉々として総本山に集おうではありませんか。
「本覚の楽しみ」とは
人生において、すべての人は仕事や自分の任務に従事します。衣食住を確保し、生活を安定させるためです。仕事や研究分野でそれぞれが抱く理想を達成するためでもありますが、ここで一つの問題提起をしたいと思います。人生において、衣食住を満たし、自分の夢や理想を叶えることで最高の終止符を打つことになるのでしょうか。
世間には名誉や地位あるいは利益を第一に考える人も多くいますが、いかに栄耀栄華を得てもそれは、『主師親御書』に、
と訓誡されているごとく、仏の深遠なる教理に照らすとき、結局は儚い浮萍人生でしかあり得ません。
無明・行・識・名色・六入・触・受・愛・取・有・生・老死の十二因縁によって示される三世両重の因果を知れば、我が生涯の最重要事とは、すべての心血を注ぎ込んで広布の大道に邁進するところに帰結します。
凡夫の愚かさ
日蓮大聖人様は私たち凡夫の愚かさについて、
と仰せですが、私たち凡夫は眼前の事象に捉われ、それに追われて今生最大の目的と使命が見えてない場合が多くあります。
また、『兄弟抄』に、
と仰せのごとく、人生には常に魔が現れて善心の障礙となります。
今世、人身を得て正法に巡り遇い一生成仏を遂げることが人生最大最高の目的であり、生活と人生のすべてを懸けて、正法正義の信行に励むことこそ重要なのです。
世法上、著名となり、ステータスも得て、成功者としてあつかわれる人と、清貧ながら、人生を懸けて正法流布に邁進する市井の庶民と、どちらが仏様の御眼鏡に適い一生成仏を遂げるのでしょうか。
『兄弟抄』に、
とお示しのごとく、末法の衆生は過去の罪障を背負って生まれてきます。罪障消滅をし、功徳・福徳を積んでこそ、はじめて一生成仏の道筋が開けてくるのです。
唱題と折伏こそが「今生人界の思出」
日蓮大聖人様は、
と唱題と折伏こそ、生涯をかけて果たす最高の大事業たることを御教示されています。「躍進の年」の残る三カ月余、師子奮迅の力を振り絞って折伏に邁進し、必ずや誓願を達成してまいりましょう。
御供養は志の発露、護法の一念を顕す
また、大聖人様は、
「稗の飯を辟支仏に供養して阿那律尊者と生まれ、法華経において普明如来となった如意太子（趣意）」（同 一三六三㌻）
のこと。
のこと。
という貧女の供養の志のことなど、不思議にして偉大な御供養の功徳を御書の随所に示されています。
南条時光殿や阿仏房夫妻など尊く偉大な先達をはじめとする篤信の方々の御供養の事例も多くの御書に認められています。これらはすべて、仏様を御護り申し上げ、仏法を御護り申し上げるという崇高にして強い信仰心と透徹した真心によってなされたものです。
志の健気<なる信仰を！
世界唯一の正法たる日蓮正宗において、明年の『立正安国論』正義顕揚七百五十年の大佳節を記念して、御影堂の大改修と総本山塔中の大規模な建替え工事及び御書辞典編纂などの画期的な大事業が展開されています。
世界最高の霊地たる総本山を荘厳申し上げることは仏祖三宝尊への御報恩となり、何よりも私たち僧俗一同が大きな功徳を積ませていただく千載一遇の機会でもあります。
『経王殿御返事』に、
と御教示されていますが、仏様への御供養もこの健気（しっかりして強い）にして至心（この上なく誠実なこと）なる強い信心を形の上に顕すものであり、最大の努力と強い御報恩の一念をもって、可能な限りの御供養を申し上げることこそ大切です。御本尊の御照覧を賜り、量り知れない功徳と栄誉が具わることを心に銘記し、共々に、健気にして至心なる信行をもって、記念局特別御供養に臨ませていただきたいものであります。
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