訓　　諭 　　

宗　内　一　般

　

　野(や)衲(のう)　曩(さき)に日顕上人より平成十七年十二月十二日血脈相承を受け総本山第六十八世の法燈を嗣(つ)ぎ 次いで同月十五日管長推戴会議を経て本宗管長の職に就きました

　惟(おも)うに 今宗門は日顕上人の御英断によって曽(かつ)て宗内に在った邪智憍(きょう)慢(まん)なる謗法の徒(と)輩(はい)を掃滅(そうめつ)して日興上人以来の血脈正統の宗(しゅう)是(ぜ)を厳護し 更に奉安堂の建立等総本山を整備荘(しょう)厳(ごん)して盤石なる基盤を構築しつつ凛然(りんぜん)として広布への道を進んでいます

　然しながら 正法正義の征(ゆ)くところ障魔の跳(ちょう)梁(りょう)跋(ばっ)扈(こ)することもまた必定であります

　されば 宗内僧俗一同 和(わ)衷(ちゅう)協力をもって只管(ひたすら)に一天四海本因妙広宣流布達成の願業(がんごう)を目指し 以て教学の振興と布教に徹し正法の興隆に邁進することが肝要であります

　就中(なかんずく) 三年後に控えた立正安国論正義顕揚七百五十年の大佳節へ向けては 日々の精進と猶(なお)一層の団結をもって当たらなければなりません

　野衲は素(もと)より徳薄垢重にしてその器ではありませんが 宗開両祖並びに先師の御(ご)遺訓(ゆいくん)を奉戴(ほうたい)し 宗内僧俗一同の協力を得て広布の浄業に挺身(ていしん)する決意であります

　冀(こいねがわ)くは宗門の緇素(しそ) よろしく微(び)衷(ちゅう)を諒(りょう)せられ身口意三業に亘る弛(たゆ)まざる努力をもって正法広布のため宗門の興隆発展に寄与せられんことを願います

右訓諭します

平成十八年一月一日

日蓮正宗管長　早　瀬　日　如